kmzwのブログ

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gooラボ 「ネットの未来カンファレンス」 その1 デモについて

昨日3月29日の午後にgooラボの「ネットの未来カンファレンス」へ参加してきました.gooラボとは,NTTレゾナントが公開している新しいネットサービスの実験サイトです.Google Labsのようなものですね(アドレス的にもw).ネットサービスはユーザーに実際に使ってもらってブラッシュアップしていくのが当たり前で,同様の実験サイトを持っているところは結構あります(auとか,niftyとか,はてなとか,駅探など).gooラボは去年ぐらいにDoCoMoの「キセキ」サービスで知ってチェックするようにしており,近くでカンファレンスをやるというので参加してみました.ちなみに,gooラボの「こども語辞書」サービスなんかは完成度高いし,子供の成長が気になるお母さんには結構ウケると思うんだけど,こういうサービスを正式リリースするかどうかってどうやって決まるのかしら?
というわけで,話が逸れましたがカンファレンスの様子をザックリとレポートします.実はこの手のイベントは結構行ってたりするんですが,はてなでブログ書き始めてからは,初めての報告になるのかな?
まず始めに,会場入り口で行われていたデモ展示からいくつかご紹介.

Cerevo社 ネットワーク接続型カメラ

簡単に言うとEye-Fiの機能を搭載したカメラです.製品イメージの説明資料があったんですが,ググって拾ってきた画像を使っているので撮影は勘弁してくれとのことだったので,私なりのイメージを掲載.

Eye-Fiと違うのは,撮影した画像をアップロードするサーバーもセットで提供するところ.Cerevoのネットカメラで撮影された画像は自動的に提供されたプライベートなサーバーにアップロードされ,サーバー上で編集などの作業やオンラインのフォトサービスへの転送などが出来るというもの.転送に関しては,送られてきたデータをそのまま指定したサービスへ転送するような設定も可能との事.
ところで,ネットワークに接続可能なカメラというと最近は松下がDMC-TZ50なんてなのを出してたり,ソニーDSC-G3なんてのを出してますが,全然ナンセンス.Eye-Fiが受けている理由をさっぱり判っていない.いままはデジカメで取った画像をWEBに公開するためには,自宅に帰って,デジカメからSDカードを取り出して,PCにつないで,PCに保存して,WEBブラウザを開いて,自分の使っているオンラインフォトサービスにログオンして,写真をアップロードしていた.Eye-Fiだとそれが無線LANのあるところに行けば完了.これがうれしい訳で,特定の有料公衆無線LAN経由で特定のフォトサービスにしかアップロードできないのは論外だし,デジカメのちっこい画面から,ブラウザ起動して,サービス選んで,写真選んで,アップロードなんてやるくらいなら,PCでやったほうが早い.そもそも,最近のデジカメについてる編集機能とかいらねーんだよ.誰も使わねーよあんな使いにくいの!・・・あれ?愚痴になってるw
Cerevoのネットカメラはその点期待できる.カメラ側には撮影とアップロードの機能にしぼり,編集などはWEBに持ってきているのは使う側からすると現実的だと思う.Eye-Fiで不満なところは,アップロードする写真を選べないところだったので,プライベートなサーバをバッファにすることでそれが可能になるのであれば,有難い.
さて,うちの親もEye-Fi入りのデジカメを使っている(使わしている?w)けど,勝手に外に画像が送られるのは嫌だというのでEye-Fiは専ら自宅のPCへのアップロード専用になっている.この「嫌」というのが曲者で設定すれば他人から見えなくてももう生理的に「嫌」なようで説得はあきらめた.普段からネットを活用している側からすればピンとこないが,一般の認識はそんなものかもしれない.そこでプライベートサーバでフォトサービスに転送する画像を選択するのではなく,例えば,切り替えスイッチとか,専用のシャッターボタンを別に用意するような形で,カメラ側で撮影するときにアップロードするかしないかを選択できないかという話をした.お話いただいた岩佐さん(元松下の方で,セッションに登壇されていた.あ,パナソニックの悪口やめたほうがいいか?w)は,これに対してターゲット外だとばっさり.WEBメールなんかと同様にわかる人は使ってくれるようになるでしょうというスタンスだ.この判断は大手メーカーにはなかなか出来ないなぁと思った.新しい機能を追加するよりも既存のユーザーのパイを減らすような機能の削除はなかなか出来ない.結果,万人に使いにくい製品が続々出てくることになるw.今後Cerevoのような小回りの効くメーカーが出てくるようになると大手は対抗できなくなりそうな危機感を感じる.ともあれ,WEBサービスのようにユーザーに使われる事によってブラッシュアップされるような家電製品あるいはメーカーが出てくることは,一ユーザーとして歓迎したい.
以下,デモの様子.

ハードは評価基板からディスプレイに出力し,PC&iPod touchでサーバー側のデモをされてました.

ハードのインターフェイスはまだプロトタイプ感たっぷりでしたが,Aeroのフリップ3Dみたいな感じ.

基板はTIの動画処理プロセッサの評価ボードを使ってました.
ちなみに,夏のボーナスが出る頃には発売したいとおっしゃってました.たぶん買うw
※追伸 見返すと調子に乗ってすげーたくさん書いてるw インプレス日経Tech-onに詳細がでてます.インプレスのほうが詳しいです.

ニコン UP

これは,以前から実物を見たいと思っていたディスプレイ付ヘッドフォン.秋葉原で行われた話題実写版ドラゴンボールイベントで使われたときは予定があってチャンスを逃しましたが,やっとご対面.無線LANや加速度センサも搭載しており,WEBサイトを見たり,頭を動かしての操作も出来るというもの.

前後対象のデザインになっていて,利き目に合わせてディスプレイ部分をくるっと180度回転できるようになっている(画面がひっくり返っちゃうので切り替えスイッチもある).装着感は悪くない.ただやっぱりさすがにちょっと重くて,長時間は着けていられなそう.ディスプレイは焦点を合わせて見る感じで,ちょっと慣れが必要だと思う.気を抜くとディスプレイから背景に焦点が外れてしまう.ただ,その辺は考えられていてディスプレイには白線が動くようなサポート表示機能が付いており焦点を合わせやすくなるようだ.目が疲れそうな気もするけど.
ちなみに,UPの発案・開発をされた加藤さんは登壇もされており,実際にUPを着けて説明されていました.

う〜ん,面白い.面白いんだけど,面白いで終わってしまう.7万円出して買うかといわれればNO.同じ金額出すなら,私はVuzixのVR920+ARキットを買う.こっちはいじれるし.まぁ,私の感覚が一般人とかけ離れているとしても,普段からUPを使ってこんなにうれしいというのが私には想像できない.なにかパンチの効いた使い方なり,アプリケーションの訴求がないとヒットは難しそう.簡単にキラーアプリが出せるのなら技術やってる人は誰も苦労しないんだろうけど.個人的にはこういうの大好きなので頑張って欲しいなぁ.

アイティア社 AITIA CV

デジタルサイネージのデモ.カメラからの映像にオーバーラップさせてバーチャルな風船を突っつくというもの.

技術的には,映像を左右反転させる必要があったり,ノイズが載るので背景差分の閾値の決め方がシビアだったり,風船の振る舞いを計算させたり,結構細かいモノが必要だったりするんだけど,私が学生の頃からやっていたくらいなので枯れた技術.こういった技術をどうビジネスに生かしていくかが頭のひねりどころか.先週も東芝が秋葉原で企画モノを展開していたけど,今後増えてくるのかしら? アイティア社の色は,GPSFeliCaを活用したモバイル機器との連携にあるようだ.

DEATH LIGHT

誰もおられなかったので撮影を控えましたが,セコムの石垣さんによるデモ.地球のどこかで誰かが自殺すると光る電球と掲示板に「氏ね」とカキコがあると光る電球.実際にWEBから情報を拾ってリアルタイムで動いており,何も知らなければただの電球にしか見えないけれど,意味を知ってみると結構クる.こういう象徴的な代替手段によるプレゼンスの効果的な表現は参考にしたい.